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TGS2019においてなぜ二名もの優勝者が賞金を獲得できなかったのか

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昨日ツイッターで「プロゲーマーが大会で優勝したけど500万円の賞金もらえず!」という情報が回ってきました

「あ~あの子供だからもらえなかったやつね~」と思ってみてみたら...プロゲーマー夫婦で有名なももち選手でした

出展 Twich 「ももち & チョコブランカ、Twitch Japan コミュニティアンバサダー 就任」

ももち選手は格闘ゲームの第一線で戦うプロゲーマーで、奥様もプロゲーマーであることから夫婦プロゲーマーとして有名です。テレビにもよく出ていてます

もう一方の賞金ゼロ優勝者ゆわ選手

そしてこちらは中学生であったことから賞金が無しになったゆわ選手

なとり
なとり
今回のTGS(東京ゲームショウ)で2名の選手が優勝したのにも関わらず、500万円という高額賞金の獲得権利を失っているんですね~

ゆわ選手はジュニア規定によりもらえなかったとありますが、ももち選手のように第一線で活躍しているプロゲーマーでも同様の問題が起こるようです

これにはe-sportを活性化するために作られた新しい団体JeSuの規約が関係しているようなのですが…

なとり
なとり
「e-sportを活性化するための団体のせいで賞金がもらえなくなる」というのはいったいどういうことでしょうか
なとり
なとり
ということで今日はe-sportsの賞金事情とJeSuについていろいろ調べてみました

それぞれの賞金をもらえなかった理由

ゆわ選手(現役中学生のプロゲーマー)

JeSuの「ジュニアライセンスに該当する選手は賞金を受け取ることができない」というプロゲーマー規約により賞金をもらうことができない

ももち選手(日本トップクラスの格闘ゲーマー)

大会の「賞金を受け取るにはJeSuが発行するプロライセンスの取得が必要」という規約に対してJeSuのプロライセンスを取得していなかったため賞金をもらうことができない

なとり
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まったく真逆の理由でそれぞれが500万円の賞金権利を喪失しているんですね~

法律的に高額賞金が出せないわけではない

日本でe-sportが流行らない理由として定期的に言われているのが「景品表示法の制限により高額の賞金をだすことができない」だったのですが、少し前に消費者庁が「e-sports大会の高額賞金はプロ、アマ問わず景品表示法の規制に該当しない」と明言しており、JeSuもこれを公表しています

なとり
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つまり法律的な問題で高額な賞金がもらえないわけではないのです

JeSuとは?

そもそもJeSuとはなんなんだ?となりますね

JeSuとは別名「一般社団法人日本eスポーツ連合」で、ズバリ”e-sportsの発展、プロゲーマーの地位向上を目的とする組織”です

ゲーム雑誌ファミ通の編集長浜村氏が副会長を務め、経済産業省と連携してプロライセンス認定をしたり、e-sportsの大会開催の支援や、法的問題の整理を行っています

出展 ファミ通.com JeSUが約1年半の活動や法規制への取り組みの経過報告を発表

なとり
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日本でesportsをサポートする最大手の機関で、調べると活動はしっかりとしたものであることが確認できます

一部プロプレイヤーがJeSu設立に反発

そんなJeSuですが、もともとゲーマーと大会運営だけで行われていたゲーム大会に新しく管理団体が加わって口を出すぞ、ということで設立当初からゲーマーの反発があったようです

特に「e-sportsの大会で賞金をもらうためにはJeSuにプロ登録する必要がある」(海外選手には一時的な資格を付与する)というルールに共感できないプロプレイヤーが多数おり、ももち選手はその筆頭格としてJeSuのプロ認定を受ける資格を持ちながらプロ認定をうけていなかったようです

JeSu賛否あれこれ

高額賞金をもらうのに法的な問題がないのであればJeSuへの所属は必要が無いように感じますし、「登録していない選手は賞金をもらえないというのはプロ選手の囲い込みだ」という意見には共感できるものがあります

ですが、JeSuに加盟する選手がどういう規約を背負うのかが外からはわからないので、JeSuに加盟するデメリットは憶測でしか語られていません

ネットで言われている物の多くは「独自規格を作ってライセンス料でもうける」「利権のための団体をつくっている」といったお金がらみが主ですが、調べた限り裏付けはありませんでした

高額賞金のクリーンな管理には組織が必要

その対になるJeSu肯定意見の筆頭は「大会で高額賞金をだしてそれを健全に運用するにはしっかりとした組織が必要」というものです

私も複数のスポンサーが集まって賞金を出すようになるならばJuSu的な出自がしっかりした組織がそのお金を管理するのは必要なんじゃないかと思います

例えばイベント屋さんみたいなところが「大会やるぞっ!」っていってゲーム会社とかスポンサーに高額の賞金を集めだしても、大金を預けるの怖いじゃないですか

なとり
なとり
選手に渡す前に運転資金に消えちゃっり潰れちゃったりとか

世間がe-sportsというテレビゲームの大会に大きなお金をだすことを受け入れるためにもそれを管理する社会的地位のある組織は必要なように思えます

ゆわ選手のケース

ゆわ選手のケースを見てみましょう。ゆわ選手はJeSu登録のジュニアライセンスプロゲーマーですがJeSuの規約により賞金をもらえませんでした

なとり
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ちなみにJeSuにジュニアらセンス登録しているプロゲーマーはゆわ選手一人です

一部ではJeSuに所属していたせいだと言われているが

一部で「JeSuにジュニアで唯一所属していたせいでもらえなかった!」と言われていますが、ももち選手の下りで紹介した通りTGSの一連の大会はJeSuに登録していない選手は賞金をもらえないシステムであったので”ゆわ選手が賞金をもらえるケースは存在しなかった”ようです

*公式画像にもジュニアライセンス選手への賞金の授与はないと明記してあります

出展 パズドラチャンピョンズカップ公式サイト

なとり
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パズドラチャンピョンシップはプロ選手を集めて行う大会だったので誰であれ子供は賞金をもらえなかったということです

子供には賞金を渡さない前提の大会だったのでどちらかというと日本の社会として「まだ子供にゲーム大会で高額の賞金を渡すのはよくないだろう」という段階のように見えます

やはりJeSu必要なんじゃない?

例えば仮に知らない組織が「子供にも高額賞金をあげます!みんなにチャンスあります!」的なゲームや大会が出てきたとして、管理されていないものであればそれこそギャンブル的になっちゃうと思うんですよね

今回のゆわ選手の問題は日本の社会がまだ「子供にゲームの賞金で何百万円もあげてもいいのかなぁ」って躊躇しているが故の問題で、それに関しても大きな組織が政府と連携してコントロールして、「世間もプロゲームの大会はしっかりとしたものなんだな」「優勝者は正当な権利として高額な賞金を受け取っているんだ」という認識が浸透していくことでしか前進しないんじゃないかと思うんですよね

そして任天堂とかカプコンとかのゲームメーカーが単体でこれをするのは無理でしょう

まとめ

こんな感じで一部に広がるJuSu陰暴論にせまるつもりで調査してみたJeSuと賞金問題ですが、ゴシップ的に言われていることの多くは憶測で語られている物で、根本は日本社会がeportsの高額賞金を受け入れるかどうかの問題かな、というのが今回の感想でした

少なくともJeSuとプロライセンス認定についての批判は、実際に特定のプロゲーマーが全面的に対立し、認定にまつわる問題を公にしてからでも遅くはなさそうです

前進はしてるんじゃないでしょうか

日本におけるe-sportsの発展という視点でみても、消費者庁が「競技として勝ち、賞金を獲得するのであれば高額でも景品表示法には抵触しないよ!」と公にし、TGSで500万単位の賞金の大会が複数行われる現状は以前より前進はしてると思うんですよね

なとり
なとり
16歳の男の子が賞金3億円をゲットしたアメリカとはまだ大きな隔たりがありますが…

↓フォートナイト大会のソロ部門で3億円をゲットしたKyle Giersdorf氏

そんなわけで今後もJeSuの活動と所属プロゲーマー、非所属プロゲーマーについて注目していきたいと思います

もうしばらく日本では、ゲーマーはプロで活躍するよりも動画配信したほうが儲かる時代が続きそうですね

「TGSで2人のプロゲーマーが500万円の賞金を逃した件について」でした

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